「バイオの世界」講座も4年目を迎えました。この間にも、バイオ=生命科学の進歩は著しく、講座を通し、人間の抱える多くの問題をその力で解決しつつある事を知るとともに、身近で親しみが持てる話題も多く、興味深かったという声をたくさんいただきました。 共通しているのは知的発見が多く、参加が楽しいという事。4年目はさらに充実した講義をめざします。継続される先生は、「違った視点・新しい内容」を入れて展開します。初登場の先生方は、体験型バイオやiPS細胞研究の最前線も含めた新しい世界を案内します。質疑応答は好評の為、今年も毎回30分程取り入れます。専門用語は少なくしてわかりやすさを重視します。2016年度の「バイオの世界」もぜひお楽しみください。

目的と狙い

バイオ(“生物の”とか“生命の”という接頭語)というととかく新しいもののように感じてしまいますが実は人類は数千年も昔からバイオになじんでいました。とにかく生命現象に絡んだ話しは何でもバイオという範疇に入れられてしまいます。そこで今回の高齢者大学ではバイオにまつわる様々なお話し、そして実験も含めた体験型バイオも用意しました。
医薬品、生命現象、食品、植物、環境、原発そしてバイオ実習に至るまで、話題は多種多様です。

会場

河原町学舎

定員

50名

講座担当

大島 淳(長浜バイオ大学教授)

日程

第3金曜日14:00~16:00

1.バイオって何? 最初の一歩は“微生物を知る”ことから:4月15日(金)
大島 淳 教授(長浜バイオ大学教授)
最初の講義であり、まずバイオとは?から最初の一歩を踏み出したいと思います。そこで欠かせないのが微生物の発見とその研究の歴史です。最先端のバイオ研究もこの微生物の研究なくして現在の発展はありません。

2.ウイルス、細菌とその運び手となる空気中の微粒子を検出する:5月20日(金)
長谷川 慎(長浜バイオ大学教授)
世界中を大勢の人が行き来するようになり、遠い国で発生した病気がごく短期間に身近にも波及しやすくなっています。このような危険を防ぐために、先端的かつ独創的な方法で病原体を検出する装置を開発しています。装置開発の経緯とそれを使ったアフリカでのフィールド調査の体験談をお話します。

3.再生医療研究の最前線~医療の未来を切り開く研究~:6月17日(金)
中村 肇伸(長浜バイオ大学准教授)
2007年にヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製技術が開発され、病気やけがで失った体の組織や機能を取り戻す「再生医療」の実現が期待されています。本講演では、大学で行われる基礎研究から臨床応用を目指す現場までを紹介します。

4.遺伝子診断よもやま話:7月15日(金)
大島 淳(長浜バイオ大学教授)
原子力と遺伝子診断はよく似ている。そのココロは?
“どちらも使い方を間違えると大変なことになる。”

5.バイオの実験体験「牛乳豆腐を作ってみよう」:9月16日(金)
黒田 智(長浜バイオ大学アドミッションセンター室主任)
乳牛を飼育している農家では牛の初乳は出荷できなく、かといって捨てるのはもったいない。そこで酸を加えて牛乳蛋白を凝集させ牛乳豆腐として食していた歴史があります。このチーズとは一味も二味も異なるチーズのようなものを市販の牛乳とレモン汁から実際に作ってみようという試みです。

6.酵母が教えてくれること:10月21日(金)
向 由紀夫(長浜バイオ大学准教授)
酵母はパンやお酒造りに欠かせない微生物ですが、動物や植物の様々な仕組みを私たちに教えてくれる、とても優れた研究材料でもあります。酵母にも「性」や「寿命」があることはあまり知られていません。本講義では、このような酵母研究の最先端をわかりやすく説明します。

7.植物を用いた環境問題解決への挑戦:11月18日(金)
蔡 晃植(長浜バイオ大学教授)
人類には、地球温暖化や農地の砂漠化、大気汚染、二酸化炭素濃度の上昇、水質汚染などの多くの環境問題が提起されております。近年、この様な環境問題解決に植物が使えるのではないかと注目されております。本講演では、植物を利用した環境問題解決の試みとその可能性について解説したいと思います。

8.量子と生命 ―古くて新しい物語―:12月16日(金)
西郷 甲矢人(長浜バイオ大学准教授)
星はなぜ、「眼に見える」のか?こんな身近な生命現象にさえ、ミクロの物理学=量子論が関わっています。量子論と生命現象の関わりを、最先端の知見まで交えてお話しします。

9.食と健康寿命:2月17日(金)
高畑 京也(長浜バイオ大学教授)
人間は食べる為に生きているのではありません。でも、食べなければ生きていけません。どんな食べ物が、健康で満ち足りた長寿に繋がるのでしょうか。一緒に考えてみませんか。

10.放射線生物影響のからくり-放射線をあびてから考えること-:3月17日(金)
中島 裕夫(大阪大学医学部講師)
皮膚がんの原因となる紫外線も骨形成には欠かせない放射線です。放射線なしでは医学の驚異的な進歩もなかったけれど、なぜこれほどまでに嫌われているのでしょうか。放射線の本当の問題点を最近の福島のお話とともに考えてみませんか?