講師は開講時から引き続き原田敬一先生(佛教大学歴史学部教授、岩波新書のシリーズ日本近現代史(第3巻『日清・日露戦争』)編集委員)です。今年度の第1回は「敗戦の姿」と題し、1945年8月に終わった第二次世界大戦前後の状況を詳しく勉強しました。
一般に、8月15日に「ポツダム宣言受諾により第二世界大戦が終わった」と多くの人が認識していますが、実際には、早くにアメリカ軍によって占領されていた沖縄では6月から新しい体制の構築が始められていました。また、大日本帝国が統治していた各地(朝鮮、中国の一部、フィリピン等)では8月以降も戦闘が続いていた地域もあります。1945年8月10日にはポツダム宣言の条件付き受諾が閣議で正式決定され、スウェーデンとスイスに向けて送信されていました。「内地」と「外地」、日本の委任統治領のどこで戦後を迎えたかという観点からも、民間人、軍人、指導層、被支配者層、女性、男性、子供といったそれぞれの立場からも、異なった戦後を迎えたことが、「多くの資料を合理的につなげる読み方」によって明らかにされていきます。また、アメリカ、ソ連、アジアに植民地を持っていたオランダやスペインなどの諸国、その後に独立戦争を戦った支配された国々といった、どの立場に立つかによって、戦争・戦後の貌がまったく異なってくることに目を見開かされる2時間でした。

「日本の近現代史」の講座(4/28)は3年目を迎えました。3年目は副題「戦後をどう見るのか」と題して戦後史を詳しく勉強します。1945年からスタートした新日本。「みな一様に同じ」に戦後を迎えたのではありませんでした。