第1回は「瓦屋さんの瓦の話」と題して、光本大助さん(京都府瓦工事共同組合理事長・光本瓦店有限会社代表取締役)に、日本の瓦の歴史、瓦の種類、瓦の葺き方などについて解説いただきました。
 「遠目から見たら、家の半分、瓦やさけ、家の表情は瓦が大事ですわね」という言葉に目から鱗が落ちます。しかし、多くの人は自分の住んでいる家の瓦がどのようなものか意識したことがないものです。そのような瓦について、深くて濃い世界の一端を除いていきましょう。
日本に瓦が伝わったのは西暦588年、飛鳥寺を建てるために百済から技術者を呼び寄せたことが始まりとのことです。瓦にも形状と製法がいろいろあり、京都・京阪神で広くみられる「いぶし瓦(銀色の瓦)」は、日本全国で見ると占有率は「陶器瓦(色彩)」の方が多いそうです。雪止め瓦の発明(福井県)、防災瓦、熊本城の瓦、現代の瓦の製造方法・葺き方(ずいぶんと軽くなっているそうです)、「禁門の変」の焦土から出てくる瓦、樋はいつから出てきたか、瓦葺きと換気……と面白い話題が尽きることがありません。瓦はほとんど視界に入らないのにこんなにも私たちの生活を支えていてくれたとは知りませんでした。「屋根の上の力持ち」ですね。真夏の屋根の上での作業に耐えられるタフな光本先生の歯切れよい京都弁に、受講者は爆笑しながら興味津々の2時間でした。

京都市が指定する伝統産業等の職人さんにお話を伺う「京の職人―匠のしごと―」が、今年度も開講いたしました。4月26日のトップバッターは瓦工事の光本大輔さん。瓦の深くて濃い話を、爆笑しながら伺いました。